ベスト7集結
北の大地を舞台に「第5回マルハンサービスグランプリ(以下 MSG)」が開催されたことは、このレポートの読者にとって、まだ記憶に新しいのではないかと思う。
その大舞台で互いに競い合い、ヨロコビを分かち合った上位入賞者7名(以下 BEST7)が、互いを高め、更なる高みを目指すべく、一流がひしめく東京で再開を果たした。
今回、一流体験ツアーの一部始終を読者に向けて発信することで、「このツアーに参加したい」というモチベーションから、決勝大会出場への機運が高まることを切に願う。
対極からの問題提起
マルハン東京本社へ集合したBEST7が、まず足早に向かったのはロボカフェDAWN。(近未来デザインの店内で遠隔操作ロボットが軽食をサーブするおしゃれなカフェ。)
「人類の孤独の解消」というコンセプトから、いわゆる障がい者が遠隔操作するロボットによる接客を推進するカジュアルカフェである。
「一流」とは趣旨が異なるものの、あらゆるものが自動化する中で「人の心による接客の価値」や、接客に対する多様な価値観の中で「マルハンの接客」を考え伝えることが、今後多角化により人材が多様化する北日本カンパニーに必要と考え、企画された。いわば、人の温かみを帯びない接客スタイルを知るという、当社の”対極”の景色を体験したわけだ。
ツアー終了後、「今後の自身の接客についてどうあるべきかを最も内省できた。」というBEST7もいたことから、東京観光の際は是非立ち寄り、接客に対する思考を深めて頂きたいと思う。
特別協賛 キリンビバレッジ様への御礼訪問
次に向かった場所は、株式会社キリンビバレッジ様。
言わずと知れたMSGの特別協賛企業。いわゆるスポンサーであるキリン様への訪問は、MSG関係者全員を代表した御礼訪問という意味合いがある。この場では、代表取締役社長の吉村様や常務執行役員の増田様と膝を突き合わせる形でトークセッションが催された。
吉村様の「目の前のお客様の先にある繋がりもステークホルダーとして意識する」というお言葉や、増田様の「昔と違って、仕事の目的を説明して納得してもらわないと若い人達に動いてもらえず、成果が出ない時期があったので自身が変わる必要があった」というお言葉に、BEST7は日々の業務を投影し、感銘を受けたようである。
「食」と「接客」テイストが異なる一流
今回、BEST7が最も期待していたコンテンツに、「食」があるのではないか。
株式会社ひらまつが展開するレストラン、「オーベルジュ・ド・リル トーキョー」では、いわゆる富裕層がどのような場所で、どのような食事をしているのか。また、そのセレブリティ溢れる空間ではどのような接客が求められているのか。これについて学んだ。
一方、「Casita」ではお客様層はオーベルジュと比べるとカジュアルな雰囲気があり、マルハンの接客に近しい親近感がある。ここでは、小さなサプライズから大きな感動を呼ぶ多彩でトリッキーな接客が散りばめられており、非日常性を存分に感じたようだ。
今後、新規事業とパチンコ業に取り組む北日本としては、それぞれの事業に対して、いずれも欠かせない要素であり、BEST7一同の期待を大きく超えるコンテンツとなった。
俊社長との邂逅、そして対話
時系列は遡る。
ツアー初日の夜は、俊社長と「太平洋クラブGINZA」で親睦を深めることとなった。
御覧の写真で俊社長がBEST7に対して何を見せているのか。それはBEST7以外は知る由もない、といったところだ。
ファイナリスト・ミーティング
影響の輪の拡大に向け、16名が結集
7月某日。「第5回マルハンサービスグランプリ」(以下MSG)決勝大会に出場した21名を、”ファイナリスト”と称し、ファイナリスト・エキシビション(出張型接客研修)によって、接客における影響の輪を拡大すべく、ファイナリスト・ミーティングを実施した。
今回ミーティングに参加した16名(5名は都合により欠席)は、2つのミッションを前提に研修に臨んだ。
- そのスペシャリティ(接客力)を広く伝えるべく、言語化トレーニングを行い、話者としても一流になること
- 北日本カンパニーが目指す接客の方向性を理解し、これを伝える伝道者となること
ここでは、ミーティングでどのような「学び」を得ることが出来たのか、その一部始終をレポートとして読者にお伝えしたい。
ファイナリストに課せられた使命
カンパニー大会でしのぎを削った同士が時間と場所を変え、久しぶりの再開を果たした。ミーティングはリラックスした雰囲気で始まった。
研修初日、冒頭では「ファイナリストの立場・役割・使命」についてインプットを行った。
- 立場=第5回MSGファイナリスト
- 役割=指導者・伝道者
- 使命=自身のスキル・影響力をもってマルハンを成長させる
謙遜は時として悪である。力を有した者はその力をもって貢献する義務、使命があると一般的に考えられている。そして、自身に課せられた使命を理解したファイナリストは、先刻までとはうって変わって、真剣な面持ち、眼差しで研修に取り組むのであった。
北日本カンパニーにおける接客の方向性、そして学び
自らが置かれた立場を理解したファイナリストに対して、まずは経営者である俊社長の想いを伝えた。
- マルハンの接客を社外審査員から評価いただき、どこでも活躍できる人材を発掘・育成したかったという社外審査員制に対するねらい
- 従来の「パチンコ業界を変える、進化させる」という文脈での「業界を変える」に対して、「まだ見ぬフィールドで成功を収める」という新たな意思表示が含まれて(加わって)いること
この想いを理解した上で、社外審査員を務められた「Casita 眞田様」のご講話を静聴し、初日の学びとしてインプットとした。
学び、考え、そして共有へ
ミーィング二日目。初日に自身の立場や社長の想い、社外審査員からの学びを得たファイナリスト。
北日本の各地から集まった機会を無駄にすることなく、アウトプットに励んだ。
「接客の頂を志す者には想いがある」
誰が言ったかはわからないが、その言葉を真とするが如く、それぞれの接客エピソードやヒストリーが会場の至る所で湧いて出た。
「想いがあるから熱くなる、熱くなるから話が長くなる」
ファイナリストにとっての最大の敵は自身の「言語化スキル」、誰もが予定された時間を大幅に超過し、あたかも着地点を見失った航空機の様な発信となってしまっていた。
ファシリテーターから発せられた一言。「文を短くしましょう」「句点を多く打ちましょう」
たったこれだけで冒頭とは別人のような発信を魅せるファイナリスト。理解から変容までの時間が速い。
いざ、エキシビション
9月中旬から10月下旬まで、3営業部7店舗で実施された「ファイナリスト・エキシビション」。
いわゆる「出張型接客研修」という建付けで店舗従業員の接客力を向上させる目的がある。加えて、MSG決勝の大舞台にニューフェイスを送り込む。人を育てることも目的のひとつである。
出張先店舗と出張者は以下の通り。※複数店への出張もあり
- 道央/苗穂店
- 道北/旭川永山店
- 山形/宮町店
- 秋田/茨島店
- 福島/福島店
- 三重/四日市北店
- 北陸/福井大和田店
各地でどんなドラマが生まれるのだろうか。
ファイナリスト・エキシビション
北日本3営業部7店舗にて開催
- そのスペシャリティ(接客力)を持って言語化トレーニングを行い、指導者となること
- 北日本カンパニーの接客の方向性を理解し、伝えることが出来る伝道者となること
その2つのミッションを胸に、ファイナリストは1泊2日の出張型店舗接客研修を経て、エキシビションに臨んだ。
圧倒的接客力。そして接客指導
待ちに待ったファイナリストの登場に色めき立つ各会場の参加者。
冒頭、ファイナリストが纏うオーラに圧倒されるも、研修が始まってまもなくフレンドリーな雰囲気に。
しかしそこは接客のスペシャリスト。接客指導パートに入るやいなや真剣な表情へ変貌した。
普段接することのないマルハントップクラスの接客。
「MSGの接客は本来の接客ではない」「大会用の接客は目指すべきではない」。
そういった非難を吹き飛ばすような高いレベルの接客に触れた参加者。
ファイナリストの接客がそういったステージに既にないことを、肌で感じたのではないだろうか。
接客について語り合おう。お客様のために。自分自身のために
直接的な指導を受けた後、ファイナリストと参加者が対話するディスカッションパートが始まった。
スキルやテクニックを学ぼうとする参加者に対して、ファイナリストが共通して伝えていたのは「想い」や「考え方」といった、いわゆる「マインド」だった。
第5回大会で2位に入賞し、LEGENDSとなった松原江里さんは、参加者からの質問に対してこう切り返した。
「その先にお客様はいますか?」
参加者一同はその答えを受け、感嘆のため息をついた。
ファイナリストも参加者も大きな違いはない。そこにあるのは、どこまでも接客を追及し続け、お客様に価値を提供し続けようと、日々努力する姿なのではないだろうか。
※LEGENDS=BEST7 累計3回以上受賞者。いわゆる殿堂入り。